病魔に侵された塚本の背番号「2」を表し、ゴールを喜ぶ選手たち。大宮は開幕戦で圧勝し、幸先の良いスタートを切ったかに思われた【写真:日刊スポーツ/アフロ】 2010年シーズン最終戦となった横浜F・マリノス(以下、横浜FM)戦は、今シーズンを総括するだけでなく、大宮アルディージャにとって、いわば来季へのスタートとして重要な一戦だった。 「チームとしてもう1つ先へ行くためには、(J1残留を決めた)こういう状況の中で、ひと安心しないで勝てるかどうか。それがチームだけではなく、選手としても次につながっていくことになる」 鈴木淳監督の言葉通り、選手はピッチで躍動した。しっかりとボールを保持しながら敵の守備陣の穴を探り、機を見るや縦にボールを動かしていく。横浜FMの猛攻に耐え、セットプレーから先制し、試合終了間際にはとどめを刺した。その勝利は、激動の2010年シーズンを乗り越え来季へ向けて生まれ変わ