フォントメーカーとして文字をいかに伝えていくか… 今回新たにLETSのラインナップに加わる字幕書体「ニューシネマフォント」について、書体デザイナーの佐藤英夫氏と、長年にわたり佐藤氏の字幕書体を使い続けてきた映画配給会社ワーナーエンターテイメントジャパンの小川政弘氏、元映倫審査員でシネマ夢倶楽部の秋山茂氏に、その歴史や書体の魅力について対談形式で語っていただきました。 [2007.11取材] 戦前からの洋画に字幕が付いた時代から多くの先輩達が いろんな試行錯誤して生み出してきた書体だから、 これはまさに“字幕文化”だと思うんです。 現在でも映画の字幕は手書きなのですか? 小川 今は手書きで書いているところは、まずないと思いますよ。 秋山 昔は黒いカードに白のポスターカラーで手書きしたものを撮影してタイトルネガを作っていたけど、最近の主流は? 小川 それはプリントを量産する場合ですね。普通は白