「正直言うと、僕は朝6時のNHKのテレビニュースで見た。それが最初。それまでは一切官邸に連絡はなかった」。平成7年の阪神大震災発生時に首相だった村山富市氏(87)がこのほど出版された回顧インタビュー「村山富市の証言録 自社さ連立政権の実相」(新生舎出版)で政権の舞台裏を明かした。 社会党委員長として自民、さきがけ両党に推された村山氏は、衆院本会議で首相に選出されるまで「受けると言わなかった」。 植民地支配と侵略を認めた戦後50年の「村山談話」に関し、自民党内に「随分反対があった」ものの「政権を持っていることの強さで、少々のことは我慢しなければいかんと同調してくれた」と振り返った。 非自民の細川連立政権で組んだ民主党の小沢一郎元代表に対し政治経歴などから「一緒にやれんという気持ちがずっとあった。あまり口をきいたこともない」と評した。