東京電力福島第1原発で汚染水から放射性物質を取り除く多核種除去装置(アルプス)が停止した問題で、東電は4日、装置のタッチパネルを操作するペン先が太く、作業員が誤って別のボタンを押したことが原因だったと発表した。アルプスは5日以降、試運転を再開する見通し。 同社によると、装置を開発した東芝社員がデータを取るため押そうとしたところ、本来選択するボタンと別のボタンにペン先が触れた。画面が切り替わるのが遅いため、社員は同じ所を連打。途中で画面が切り替わり、別の操作が選択されたが、未使用の設備への指示だったため「工程異常」の警報が出て停止したという。 東電はタッチパネルでの操作をやめてマウス操作に改めるほか、画面が切り替わる際の時間差を考慮して操作するよう指導する。