2014年10月18日13:03 カテゴリ本 ピケティを理解できないリフレ派の訳す『21世紀の資本』 ようやく日本でもピケティの訳本が出るようだ。最初は2017年4月と予告されていたが、アメリカでアマゾンのベストセラー第1位になったので、英語からの重訳に変え、たくさんの訳者を動員して12月9日発売にこぎつけたらしい。 原著で969ページが訳本で760ページというのは(たぶん注を省略した)抄訳だろう。5960円というのは、みすずとしては社運を賭けたバーゲンプライスで、初版1万部ぐらい見込んでいるだろう。しかし残念ながら、この訳本はおすすめできない。訳者の山形浩生が2010年にこんなことを書いているからだ。さて、この処方箋は簡単だ。インフレ期待を起こせばいい。これほど簡単なことはない。日本銀行がお金をいっぱい刷り、これからも当分そうしますよ、と言えばいい。いままでの日銀による金融緩和は、お金は