千葉県野田市の栗原心愛(みあ)さん(10)が自宅で死亡し、父勇一郎容疑者(41)が傷害容疑で逮捕された事件で、県柏児童相談所が心愛さんを一時保護中、母(31)が勇一郎容疑者からのドメスティックバイオレンス(DV)を柏児相に訴えていた。児童の前でのDVは心理的虐待に該当するが、柏児相は保護を解除する際にDVがなくなったか確認しておらず、県は解除の判断が妥当だったかを検証する。【斎藤文太郎、町野幸】 柏児相によると、2017年11月に心愛さんを一時保護した後、母は勇一郎容疑者が同席しない面談で、児相職員に対し「頻度は高くないが、今も夫からDVがある」と打ち明けた。DVについては母の親族が同7月に当時暮らしていた沖縄県糸満市に報告していたが、転居先の野田市には引き継がれておらず、この時初めて把握した。しかし同12月、DVがなくなったか母から聞き取らないまま、保護解除を判断した。 その後、心愛さん