マッチョな男性サラリーマンが幅を利かせた高度成長期の日本企業。しかし時代は低成長時代に移り、少子高齢化やグローバル化によって多様な人々が職場に流入し始めた。女性や外国人、草食系男子に「ゆとり教育」を受けた新世代などなど。 これを軟弱と嘆く中高年もいるが、変わった流れを戻すことはできない。ならば「働きやすい職場」に対する私たちの意識を変える必要がある。多様な能力や価値観を持つ人たちが同じ目的に向かって協働するために、これからの職場はどうあるべきなのか。 このことを考えるうえで、いわゆるハンディキャップを持った人たちが日本の職場をどう感じているのか知ることは有益ではないか――。そう考えて伝手をたどっていったところ、最近「発達障がい」と診断されたという若い男性の話を聞くことができた。 ADHDとの診断に「正直ホッとしました」と答えた理由 Cさんは現在26歳。黒縁のメガネをかけた笑顔のさわやかな好