コロナの5類移行で活気が戻った居酒屋で、倒産が「コロナ禍超え」ペースで急増している。焼鳥店などを含む「居酒屋」の倒産は、今年1-5月までに88件発生した。前年から4割増で推移しているほか、コロナ禍のダメージを大きく受けた2020年の同時期と比べても多い。このペースで推移すれば、23年の居酒屋倒産はコロナ禍直後の20年累計(189件)を上回り、過去最多を更新する可能性が出てきた。 2023年は、特に零細規模の居酒屋で増加している点が特徴的だ。資本金が100万円に満たない零細居酒屋の倒産は、23年に発生したうち約半数を占めている。コロナ禍の厳しい経営を支えてきた時短協力金や補償金、雇用調整助成金など手厚い公的支援に支えられた20-22年に比べると大幅に増加し、コロナ前以来の高水準で推移した。 コロナ禍以降の本業不振から抜け出せない状況のなかで、頼みの綱だった時短協力金など公的支援が相次いで打ち