現代彫刻の先駆者とされるルーマニア出身の彫刻家、コンスタンティン・ブランクーシ(1876~1957)。その創作活動の全体を日本の美術館で初めて紹介する展覧会「ブランクーシ 本質を象る」が東京・京橋のアーティゾン美術館で3月30日に開幕した。会期は7月7日まで。 ブランクーシはルーマニア南西部の町ホビツァ生まれ。ブカレスト国立美術学校で学んだ後、1904年にパリに出て制作を行い、対象の本質を抽出する純粋なフォルムの探求を通じロダン以降の彫刻表現を大きく更新した。本展は、ブランクーシ・エステートと国内外の美術館が所蔵する彼の彫刻23点と平面・写真作品に加え、関連作家の作品の合計89点を展示し、その歩みを包括的に紹介する。 開催に先立ち、本展の企画を担当したアーティゾン美術館の島本英明学芸員に見どころやブランクーシの魅力について聞いた。まとまったかたちで作品を鑑賞できる貴重な機会となる本展。訪れ