「ゲイコミュニティ」という言葉を焦点にしながら、ゲイ男性・バイセクシュアル男性集団に対して個々のゲイ・バイセクシュアル男性が感じる「ついていけなさ」という現代的な息苦しさを社会学的に考察する。この息苦しさの歴史的・理論的源泉を明らかにした上で、その解除の方法を、ゲイ・バイセクシュアル男性の語りの中から探る。 はしがき 序章 もうひとつの「生きづらさ」を社会学する 1 「ゲイコミュニティ」の社会学の意義 2 問題としての「ついていけなさ」 3 社会学は「ついていけなさ」をどう描けるか 4 本書の方法と構成 第Ⅰ部 つながりの編成 第一章 ゲイ男性のつながりを「歴史化」する 1 つながりの様態の原型から現在へ 2 男性同性愛者の誕生 3 「語りの場」におけるつながりの誕生 4 二種類のつながり 5 偏差としての現在 6 インターネット 7 ゲイコミュニティ? 第二章 二種類のつながり 1 組み