財政赤字にせよ年金問題にせよ、最近の政治は重要な問題の先送りばかり。いっそ国民投票で決めさせてもらえたら…なんて思うことはないだろうか? でも、日本で国民投票が適用されるのは「憲法改正」のみ。少なくとも国政レベルでは、これ以外の案件で国民投票が実施されることはない。 では、海外ではどうか。例えばイタリアでは「租税・予算」「大赦・減刑」など特定の案件を除き、国民の信を問うことが可能。スイスに至っては「集団安全保障機構や超国家共同体への加盟」「憲法上根拠のない1年を超える効力を有する緊急立法」は、国民投票が“義務づけられている”そう。 最近の例では、イタリアで今年6月、「原発再開」の是非が問われ、約94%の反対で否決。05年にはフランスとオランダで、議会では圧倒的多数で承認された欧州憲法条約が国民投票で否決された。 なぜ日本でも、より積極的に国民投票を活用しないのだろう? 国民投票制に詳しい大