常時稼働のサーバーを持たずにシステム基盤を構築する「サーバーレスアーキテクチャー」の採用が、ユーザー企業の間で広がりつつある。特にIoT(Internet of Things)やモバイルのシステムで採用が目に付く。主な三つの課題に、サーバーレスアーキテクチャーの特徴が効果を発揮しやすいためだ。 サーバーレスアーキテクチャーは、常時稼働のサーバー(仮想マシン)無しでシステムを構築する設計手法。サーバーの処理が必要な何らかの「イベント」が発生すると、その都度サーバーを生成して対応する仕組みである。軽量のサーバー生成技術であるコンテナー型仮想化で実現する。 ユーザー企業が実際にシステムを構築する際には、コンテナー型仮想化技術を応用した「イベント駆動型コード実行サービス」と呼ばれるクラウドサービスを利用することが多い。同サービスは米Amazon Web Services(AWS)の「AWS Lam