無精子症など男性不妊のため子どもができない夫婦を対象に、第三者の提供精子を用いた体外受精を実施している東京都渋谷区の「はらメディカルクリニック」で今春、通院開始後に夫を病気で亡くした女性が死別の事実を医師に伝えないまま、女性の卵子と提供精子で作られた凍結受精卵(胚)の移植を受け妊娠していたことが21日、関係者への取材で分かった。 【図解】「3人の親」から子ども、英で誕生 こうした治療の対象は、日本産科婦人科学会(日産婦)の会員医師向け会告(見解)や同クリニックのガイドラインで法律婚の夫婦に限られ、通常であれば民法の嫡出推定によって夫との父子関係が成立する。治療時点で夫が死亡していた場合は民法の想定外で、精子ドナーが特定されれば法的な「父」として子どもから認知を求められる可能性がある。 ドナー保護の在り方を巡り、超党派の議員連盟が進める生殖補助医療の法制化論議にも影響しそうだ。 同クリニック
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