ここ数年、世は古墳ブームなのだとか。クッション、ケーキ、コンニャク……。古墳がグッズや食べ物に変身し、1日で3万人近くの古墳ファンが集うイベントもある。大阪大で考古学を専攻する学生が分析すると中心は20~40代の女性で、古墳の「カワイサ」を共有するSNSの発達が要因の一つらしい。 大阪府高槻市郊外。アクセサリー作家の牧梨恵(まきりえ)さん(37)は越してきた家の前に今城塚(いましろづか)古墳があり、幼い娘の遊び場になった。 「大王墓が目の前にあって古墳時代の人と同じ景色を見られる。前方後円墳のくびれもカワイイ」と牧さん。地元の人にもっと魅力を知ってほしいと、知人の主婦ら10人で2012年に古墳の周りの芝生広場などでクッキーやTシャツ、ペンダント、財布などを販売するイベント「はにコット」を始めた。 出店の条件は古墳や埴輪(はにわ)グッズを作ること。「手作り作品がSNSに発信されて女性の目に留