死図眼のイタカ (一迅社文庫) 作者: 杉井光,椎野唯出版社/メーカー: 一迅社発売日: 2008/05/20メディア: 文庫 クリック: 292回この商品を含むブログ (71件) を見る地方都市を支配する謎多き旧家朽葉嶺家。母親と4つ子の娘という偏った家で、次期当主の婿として育てられた少年マヒル。迫ってくる後継ぎを決める儀式、街で起こる少女怪死事件、そして人在らざるものを狩る殲滅機関の二重人格少女藤咲とイタカとの出会い。 朽葉嶺という大きな謎を軸に、マヒルの周りで起こっていく奇妙で残酷な出来事の果てにたどりついたのは、ただの悲劇か、幸せな結末か。手の届かない、異形の者たちに振り回され、どうしようもなくきつい現実を見せつけられていく様は、やるせないものがあります。そのマヒル自身も、どこか危うい、得体の知れぬ空恐ろしさみたいなものを感じさせてはくれるのですが。 個人的に、こういう謎多き旧家と