今年2月に発売以来、瞬く間にベストセラーになり、増刷に増刷を重ねてついに43万部を突破。ケント・ギルバートの『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』(講談社+α新書)が、いまだに売れ続けている。しかし、中身は疑問符がつくことばかりだ。保守派の論客である古谷経衡氏が、その“罪”を問う。 「ネット右翼本」が異例の大ヒット ケント・ギルバートの『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』(講談社+α新書)という本が、43万部も売れているらしい――そう最初に聞いた時は、4万3000部の聞き間違いだと思った。 タイトルからして「ネット右翼」が好む嫌韓・嫌中本の一種。この手の本の瞬間最大風速(MAX部数)は、せいぜい5万~8万部ということを経験則で知っているからだ。しかし何度聞いても43万部だというし、書店には「40万部突破!」のポップが掲出されている。 一冊当たりの売り上げが漸減している苦境の出版業界に