黒いネットから外を見る。 2月辺りから建物の改修工事のために足場と黒いネットに覆われっぱなし、一日中薄暗い部屋の中にいるとずっと目はドライアイ状態で気持ちもふさぎ込む。パソコンに向かう気力も失われる毎日である。 ようやく寒さからは解放されたものの、ペンキの塗り替えなどの作業が入る時には窓も開けられず、何日も洗濯物は部屋干しとなる。 六月になり、ベランダの向こうには山栗の白い花が咲き始めた。去年までは、栗の木の前に桜の木が2本あったのだが、寿命がきたようで切られてしまった。今は栗が主役の座を占めている。 夕方になるとたった10分の面会のために母の入院している病院へ通っている。急ぐときは車で行くが、明るい外へ出て目を休めるためと全身運動も兼ね、近頃はバスを乗り継いでいくことが多い。 バス停から山道を歩いていると、白い花をつけている植物が多いことに気が付く。 今はほとんど散ってしまっているが、ウ
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