中国の首都・北京で重度の大気汚染が続いている。12月7日、北京市政府は重度の大気汚染が長く続くと予測されたことから、4段階ある警報のうち最も重い「赤色警報」を初めて出した。 警報が出た翌日の8日以降、市内は白いスモッグに覆われた。小中学校などは休校となり、企業でも在宅勤務を許可するなどの措置を取った。また政府はナンバープレートの末尾の数字による通行制限や工場の操業停止などの対策を実施した。 北京市周辺は11月末から12月初めにかけても重度の大気汚染に見舞われたばかり。少々の大気汚染ではマスクはほとんどしない北京の人々だが、さすがに多くの人がマスクを付けて歩いていた。 衣料品など労働集約型産業の輸出が減少 北京がスモッグに包まれた12月9日、中国国家統計局は11月の卸売物価指数と消費者物価指数(CPI)を発表した。CPIは前年同月比で1.5%上昇。上昇幅は10月の同1.3%上昇から0.2ポイ