かつて大学生だった頃、僕はドトールやスターバックスコーヒーといった所で読書、あるいは試験勉強をするのが好きだった。 自宅で勉強していると、つい手が漫画などに伸びてしまったり眠たくなってしまったりと全然集中できなかったりするものだけど、不思議なことに喫茶店で適度に周りに人がいる環境下だと人は俄然集中できるもので、自宅で勉強するよりも数倍効率が良いことを知り、以降好んでいくつかのお店を使わせてもらっていた。 もちろんというか、勉強が第一の目的で喫茶店におもむくわけだけど、ときおり非常に興味深い話題が隣でされる事もあり、そういう時は勉強に集中はしつつも隣の会話に耳がダンボになってしまう事もしばしばあった。 むき出しの人の社会は実に多様性に溢れている。というか、自分の所属する社会が狭かったのだろう。 僕は喫茶店で、老人の井戸端会議や新興宗教の勧誘や怪しい投資商品の勧誘、意識の高い学生の起業話、女子