【ワシントン=鵜飼啓】オバマ米大統領の就任式に集まった約200万人が耳にしたチェロ奏者ヨーヨー・マさんらによる演奏が実は録音だった、と米紙ニューヨーク・タイムズが23日、報じた。マさんらは現場で演奏したが、会場のスピーカーには録音分が流された。 就任式典の上下両院共同委員会の報道官が同紙に対し認めた。当日の気温は零下で楽器の調律がうまくいかず、ひびが入ったり、弦が壊れたりする可能性があったという。録音は式典2日前に収録したもので、バイオリン奏者のパールマンさんは「最後の手段だった。かんぺきが求められる式典で、間違いがあってはならなかった」と語った。 またAP通信によると歌手のアレサ・フランクリンさんは生で歌い、録音した音楽と歌で補強していた。 昨夏の北京五輪では、開会式で歌って人気を集めた少女が実は別人の口パクだったと判明、批判の的になった。米国ではやはり口パクだったとしてグラミー賞