囲碁の普及と技術向上に貢献したナンバーワンは、インターネットでしょう。 ネットさえつながっていれば、世界中の誰もが、自分の部屋にいながら対局でき、毎日トッププロ棋士の対局を観戦することが可能なわけですから。画期的、飛躍的な出来事です。 では、インターネット以前、囲碁の普及と技術向上に画期的に、飛躍的に貢献したのは誰でしょう。 その人物を2人あげよと言われたら、徳川家康 と 呉清源(ごせいげん)先生 だと答えようと思います。 徳川家康は、今でいう プロ制度 の基盤を築いた人です。 囲碁は6世紀に中国から日本に伝わり(という説が有力です)、以来、千年以上の間に、愛好家の層が少しずつ広がり、技術も少しずつ向上していったことでしょう。 ところが江戸時代に入ると、囲碁は 家元制 が取り入れられ、とりわけ強い碁打ちたちが、本因坊家、井上家、安井家、林家 の四家に分かれ、競い合いながら研鑽を積むようにな