将棋の藤井聡太王位(22)が今月9日、静岡県牧之原市を訪問した際、市内の旧家で今春見つかった200年以上前の詰将棋(つめしょうぎ)が披露されました。藤井王位が一目で解いてみせたこの詰将棋に、解答とは別の謎が秘められていたことが、その後の調べで分かりました。愛好家が「約20年ぶりの大発見」と興奮し、藤井王位も「気づかなかった」と驚いた、図面に隠された秘密とは―。東京新聞連載「バン記者・樋口薫の棋界見て歩き」の「盤外編」としてお伝えします。(樋口薫)
集団食中毒事件で営業自粛中の「焼肉酒家えびす」金沢増泉店(金沢市)に侵入したとして、金沢中署は19日、建造物侵入の疑いで、同市寺町3丁目、無職清水照明容疑者(48)を現行犯逮捕した。「何が何だか分からない」と話しており、同署が動機などを調べている。 逮捕容疑は19日午後5時ごろ、同店に侵入した疑い。 同署によると、警備会社から警報装置が反応していると通報があり、駆けつけた署員が約1時間後、天井裏に隠れていた清水容疑者を見つけた。 えびすをめぐっては、死者が出た砺波店(富山県砺波市)など4店舗が無期限の営業禁止処分となっており、他の店舗も営業自粛中。運営会社「フーズ・フォーラス」(金沢市)は今月、取締役以外の全従業員に解雇通告していた。
東京国立博物館で開催中の特別展「写楽」は、写楽の美術家としての真髄を味わってもらおうと、同一作品の異なる摺(す)りや、他の絵師が同じ題材を描いた場合を比較できる構成が特徴だ。本展から見える写楽の魅力とは何か。現代美術家・山口晃さん(41)=写真=に語ってもらった。 (三沢典丈) 今回気づいた写楽の魅力の一つは、目の描写です。大首絵の一部に見られる金壺眼(かなつぼまなこ)、つまり黒目がちで輪郭線がはっきりしている目に特徴的です=図1。切れ長の目でも、内側にえぐり込むような太い輪郭線で描く一方で、下まぶたは薄い線で描く。これが見る者をぐいっと引き込む。他の浮世絵とは違います。 しかもこの目はどこも見ていない。喜多川歌麿の描く人物は必ずどこかを注視していますが、写楽のは描かれた当人の意識が飛んでいるような状態。ところが、これがもう一つの特徴である、奥行きのある空間作りに役立っているのです。 大首
福島第一原発1号機の海水注水問題。東京電力が二十六日明らかしたところによると、第一原発の吉田昌郎所長(56)が会社の意向に逆らって水を入れ続けたのは「事故の進展を防止するには、原子炉への注水継続が何よりも重要」と判断したためという。吉田所長はどんな人物なのか。 吉田氏は菅直人首相と同じ東京工大卒業。原子核工学を専攻し、修士課程を修了して東京電力に入社した。本店原子力設備管理部長などを経て二〇一〇年六月に福島第一原発所長に就任。執行役員も務めている。
東海地震の想定震源域内にある中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)について、政府はついに運転停止を要請した。二〇〇一年まで十年間、地震予知連絡会の会長を務め、その後、浜岡原発廃止を訴え続けた地震学者の茂木清夫さん(81)=東大名誉教授=は、今回の決断を評価しつつ「浜岡以外も見直すべきだ」と、さらなる警鐘を鳴らす。 (宇佐見昭彦、写真・木口慎子) −浜岡原発の停止要請をどう思ったか? 「良かった。本当はもっと早いほうが良かったが、とにかく止めろと行動で示した。(想定以上の地震や津波が)今までないから今後もないとはいえない、ということを今回の地震で教えられた」 −東日本大震災は、想定を超えるマグニチュード(M)9の超巨大地震だった。 「耐震上で想定するMとか活断層とかは、全く仮想の話であって、これ以上の地震は起きないと勝手に人間が決めて『ないと思っていた』では困る」 −人間のおごりか? 「おごりと
トップ > 特集・連載 > 東日本大震災 > 記事一覧 > 記事 【東日本大震災】 東京湾でも2メートル津波 木更津で20隻超被害 2011年4月8日 東日本大震災の発生直後、震源地からは房総半島を挟んで裏側に当たる千葉県木更津市でも、津波の被害があったことが分かった。津波は各地の沿岸に到達し、海底の地形などの特徴がそのエネルギーを強めた可能性もある。専門家は、東京湾岸でも津波に警戒する必要があると指摘する。 複数の目撃者の話や本紙の実地取材によると、津波は地震のあった三月十一日の午後四時ごろから夜にかけ、市役所近くの水路や貯木場に二十回以上にわたって襲来した。 津波の高さは平均水面から二メートル強に達した。濁流が水路に押し寄せ、鉄パイプに係留してあった漁船やプレジャーボートを次々とのみ込んだ。津波の衝撃で鉄パイプは折れ、係留ロープも切れた船は、横転しながら約一キロも水路奥に流された。
先人の教えに従い、漁師は船で沖へ向かった。「津波が来たら、沖合に行け」。養殖ワカメの産地として知られる宮城県南三陸町の石浜地区。震災直後、十九隻が沖合に三日間避難し、津波から船を守った。危機を乗り越えた漁師らは、震災復興へ「ワカメの養殖を続ける」と誓う。
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