楊俊熙君は11歳。活発な子だ。夏休みの1日、友だちと屋外で思う存分遊んだ。さて、そろそろ家に帰ろうと思ったが、手が泥だらけだった。そこで、近くの小川で洗っておこうと思った。見ると、黄色いものが泥の中から突き出ている。短剣みたいだ。楊君は刀や剣が大好きだ。さっそく泥から抜き出した。揚子晩報が報じた。 「おい、見ろよ。きっと大昔のものだぞ」。何ともステキだ。うれしくてしかたない楊君は友達と一緒にに、手に入れた短剣をふざけて振り回しながら家に戻った。 家に帰って父親にみせた。父親は楊錦海さん。よく分からないが、「ただもの」ではないと感じた。たぶん、とても古い宝剣だろうと思った。 楊俊熙君の友達も、家に帰ってから、古い剣が見つかったことを親に話した。噂はたちどころに広がった。近所の人が次々にやってきた。短剣を見ると「これは、高値で売れる。そうしなさいよ」と勧める人もいた。楊錦海さんは売るとも売らな