あれ本当に花か? 宇宙人のが近いだろ。 花びらのとこはちゃんと花だよ。黄色くてきれいだもん。繊細ですらある。 だけど真ん中のあれはなんだ。視覚テロだろ。 イラストなんかだとよくメロンパンのような斜線が引いてある部分だ。あの表現にみんな誤魔化されすぎている。実物のグロテスクさと言ったらない。 あんなポップな斜線で済んでいたらどれほどよかったか。覗き込めば覗き込むほど、粒粒粒粒粒粒粒粒。粒すぎて頭がおかしくなる。 小さな粒が密集してるとキモいって常識を、あの形に進化する前に習わなかったのか? なら粒が見えるほど近づかなければいい、というのも一理ある。けれど、遠ければ遠いでキモいのだ。 目に見えないか。あの茶色くてデカい部分が。 遠くのひまわりがこちらを向いている時、どうしても見つめられているような気分になる。 たったひとつのデカい目でこちらを見ているのだ。見つめ返すと飲み込まれそうになる。 黒