「将来、MIT(マサチューセッツ工科大学)などで、『野生の研究者』がアメリカンエリート相手に熱弁を振るう、とか楽しそうでしょう」と語る江渡浩一郎氏 今年4月、4人の昆虫学者が幕張に集合し、アフリカのバッタやアリの巣の生態系について熱いプレゼンを発表、それを数千から数万もの人がニコニコ動画を通じて視聴した。ムシなんていう地味なネタなのに! このプレゼンが行なわれた「ニコニコ学会β(ベータ)シンポジウム」、そしてそれを主催した「ニコニコ学会β」とはなんだろうか。著書『進化するアカデミア 「ユーザー参加型研究」が連れてくる未来』でその活動について語る、発起人にして実行委員長の江渡浩一郎氏に聞いた。 ―ニコニコ動画では、素人がプロ顔負けのコンテンツを発表しています。そんな「ユーザー参加型コンテンツ」にならって、「ユーザー参加型研究」と呼んでますね。 「一般の人がネットで情報発信するようになって、さ