国会の開会で、天皇陛下のお気持ちが込められるよう、配慮した方がいいのでは、と岡田外相が述べた件については、ご当人からエクスキュースが出ているようだ。 それを読めば、やはりこの人らしく、原理主義的な思考をしている。 天皇の国会開会宣言は国事行為であり、それに伴う「お言葉」もそれに準じるもので、終始、内閣の統制下にある。つまり岡田外相は内閣の一員として、アドリブ(めいたもの)を挿入する演出上の工夫を提言したのであって、それ以上でもそれ以下でもない。 天皇陛下に注文をつけた訳でもなければ、国事行為の法的性格を否定したわけでもない。 「企画会議」において企画立案の意見を言ったまでのことであり、法的には何一つ間違ったことはしていない。 とは言え、岡田外相のこの発想が象徴天皇制下で、天皇の役割に従来の枠を超えて積極性を与えようとする、踏み込んだ考えであるのは否定できず、この発想には左翼からこそ反発が出