年間の自殺者は約2万人。推定の年間孤独死者数は2.7万人。世界有数の自殺・孤独死大国である日本で日々生まれているのが「事故物件」だ。 怪談やオカルトの定番である事故物件は、強烈なマイナスイメージが先行するゆえに不動産賃貸や売買において、オーナー・客・不動産業者のそれぞれにとって扱いに困る代物だった。 そんな現状を打破すべく、横浜の不動産会社NIKKEI MARKSが運営する事故物件専門の紹介サイト「成仏不動産」が2019年4月にオープン。たった2か月で取り扱い物件数を約4倍に増やすなど勢いに乗っており、7月にホームページをリニューアルした。 その成仏不動産の運営を担当しているのが、事故物件の売買仲介業務からリフォーム相談、特殊清掃業者の紹介まで行う佐藤祐貴さん(31)とサイト管理全般を担う有馬まどかさん(27)だ。「死者の体液が残る清掃前の物件にも直接足を運ぶこともある」と語る2人に事故物