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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (27)

  • 新種の恐竜を発見、「衝撃的に小さな巨大恐竜」ティタノマキア

    6700万年前、南米のパタゴニア中部に生息していたと思われる新種のティタノサウルス類の復元図。(ILLUSTRATION BY GABRIEL DÍAZ YANTÉN) 南米のパタゴニアで、新種の恐竜が見つかった。ティタノマキア・ギメネジ(Titanomachya gimenezi)という学名がつけられたこの恐竜は、長い首を持つ巨大な草恐竜ティタノサウルスの仲間だ。ただし、この恐竜は成長しても大型のウシほどの大きさにしかならない。論文は、4月10日付けで学術誌「Historical Biology」に発表された。 新種の恐竜は、アルゼンチンにあるエジディオ・フェルグリオ古生物博物館の古生物学者で、ナショナル ジオグラフィックのエクスプローラー(探求者)でもあるディエゴ・ポル氏の研究チームが発見した。同氏らは、南米における恐竜時代の終焉を探る研究を行っており、それが今回の発見につながっ

    新種の恐竜を発見、「衝撃的に小さな巨大恐竜」ティタノマキア
  • 超巨大ザメ「メガロドン」は体温が一部高かった、巨大化の原因か

    史上最大のサメと言われるメガロドンは、長さが18センチにもなるノコギリ状の歯を持っていた。(PHOTOGRAPH BY KENSHU SHIMADA) はるか昔に絶滅したメガロドン(Otodus megalodon)は、体長が15メートルにも達する巨大なサメだった。2000万年近くもの間、世界中の海に分布し、海洋生物を捕していたが、360万年前に突然姿を消した。 その原因が何だったのか、長年古生物学者たちは頭を悩ませてきた。だが、最近の研究で、メガロドンの体温が高かった証拠が見つかり、そのおかげであまりに巨大化したことが、急激な絶滅につながったのではないかという見方が示された。 2023年6月26日付で「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に発表された論文によると、メガロドンは、体の一部分だけ体温が高い「局所的内温動物」だったために、世界中に広がったという。一部でも体温が高ければ、他の捕

    超巨大ザメ「メガロドン」は体温が一部高かった、巨大化の原因か
  • 【動画】ダイバーになでられてうれしそうなアザラシ

    英国ファーン諸島の近くでダイビングをしていた幸運なダイバーたちが、アザラシがどれほど遊び好きかを体感することになった。1頭のアザラシが、ダイバーたちをよく見ようと近づいてきたのだ。動画にはなでられてうれしそうなアザラシの様子が収められている。 アザラシやアシカ、オットセイは陸上では臆病で不器用だが、水中では好奇心旺盛で遊び心があり、動きも速く、リラックスしている。しかし、どれだけかわいくても、彼らは鋭い歯を持ち、病気を媒介し、縄張りを守ろうとすることもある。そのため、研究者は注意を呼び掛けている。目を合わせられるほど近づかないように、という考えが生物学者たちの経験則だ。 米海洋哺乳類保護法では、少なくとも150フィート(約45メートル)の距離を保つように推奨されている。 とはいえ動画なら、最も魅力的な海洋生物の一つである彼らを間近に(しかも、安全に)見ることができる。そしてここでは、アザラ

    【動画】ダイバーになでられてうれしそうなアザラシ
  • 大型ネコ科のピューマが1km以上も海を遠泳、驚きの報告

    森の小川を跳び越えるピューマ(Felis concolor)。水を避けることもあるが、状況によっては長い距離を泳げる。(PHOTOGRAPH BY JIM AND JAMIE DUTCHER, NATGEO IMAGE COLLECTION) 一般的に、ピューマは泳ぎが得意ではなく、ましてや長い距離は泳げないと考えられている。しかし、少なくともある1頭の冒険好きなピューマにとって、その認識は全くの見当違いだ。 米西部ワシントン州の土からピュージェット湾の無人島まで1.1kmを泳ぐ若いオスのピューマが、新たな研究で記録された。GPSで追跡された「M161」または「ノーラン」と呼ばれるこの個体は、米ワシントン州オリンピア郊外の曲がりくねった道を通り、海岸沿いを進み、海へ出た。論文は2022年11月17日付けで学術誌「Northwestern Naturalist」に掲載された。 もしピューマ

    大型ネコ科のピューマが1km以上も海を遠泳、驚きの報告
  • 【動画】幻の巨大ダイオウクラゲの撮影に成功、南極海の潜水艇で

    きれいに青く輝く水中で、巨大な影が向かってきた。長さは9メートルほどあり、うねうねした4の腕とドーム状の傘をもつその生きものは、観光客が乗っている潜水艇よりも大きかった。南極のロンゲ島沖の水深80メートルで目撃された驚くべき光景だ。 観光客が旅行会社「バイキング」のクルーズ船に戻り、英エクセター大学の海洋生物学者ダニエル・M・ムーア氏に写真を見せたところ、「信じられないほど珍しいもの」を見たのだと教えてくれた。 幸運な観光客たちが見たのは、「ダイオウクラゲ(Stygiomedusa gigantea)」という幻の巨大深海クラゲだった。1910年に初めて発見されてから、今回の2022年1月の目撃まで、網にかかった個体や遠隔操作の無人潜水機(ROV)がとらえた映像などを含めても、わずか126件しか観察記録がなかった。何千時間もの潜水調査を行ってきた米モントレー湾水族館研究所(MBARI)の科

    【動画】幻の巨大ダイオウクラゲの撮影に成功、南極海の潜水艇で
  • 【動画】近くのタコに物を投げつけるタコ、初の報告

    コモンシドニーオクトパス(Octopus tetricus)。(NATURE PICTURE LIBRARY / ALAMY STOCK PHOTO) 独特の方法で縄張りを守る生き物がいる。ニュージーランドとオーストラリア東部の亜熱帯海域に生息するマダコの仲間、コモンシドニーオクトパス(Octopus tetricus)だ。2022年11月に学術誌「PLOS ONE」に発表された最新の研究によれば、ほかの生き物が近づきすぎると、このタコは物を投げて応戦するそうだ。タコにおいてこのような行動が報告されたのは初めて。 今回の研究では、コモンシドニーオクトパスが侵入者に対して貝殻や藻類、シルト(沈泥)を投げつける様子がカメラに収められた。さまざまな魚と水中カメラが標的にされたほか、同じタコに対して物を投げつける姿も確認された。 行動の動機は不明だが、「タコのパーソナルスペース」と関係があるかもし

    【動画】近くのタコに物を投げつけるタコ、初の報告
  • 新種の恐竜ナトベナトルを発見、珍しい「泳ぐ恐竜」だった可能性

    新種の恐竜ナトベナトル・ポリドントゥスの想像図。水中に潜ることができたと思われる適応が見られる。(CREDIT: YUSIK CHOI) 古生物学者たちは長い間、恐竜は陸にすむものであり、水中に暮らすのは魚竜など爬虫類だと考えてきた。けれども近年の発見によって、陸上と水中の両方で生活した恐竜がいたという考える人が増えつつある。しかし、それをはっきり示す化石がないことが、研究者にとっての悩みだった。 このほど新たな手がかりが見つかった。6800万年以上前に生息した新種の恐竜が発見され、ペンギンやウなど潜水する鳥のように流線形の体をもっていたことが判明したのだ。鳥類と鳥類に最も近い恐竜以外で、この特徴が確認されたのは今回が初めて。研究成果は12月1日付けで学術誌「コミュニケーションズ・バイオロジー」に発表された。 モンゴル南部で発見されたこの恐竜化石は、ベロキラプトルなどを含むドロマエオサウル

    新種の恐竜ナトベナトルを発見、珍しい「泳ぐ恐竜」だった可能性
  • ネコは飼い主の「声」と「ネコ語」をわかっている、研究

    イエネコ、ロケットのポートレート。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK) ネコと一緒に暮らしている多くの人がそうであるように、筆者も枕元で眠る小さな肉動物によく話し掛ける。ほとんどの場合、枕元のオフィーリアには、餌がほしいのか、それとも添い寝してほしいのか尋ねる。間違いなく、オフィーリアは筆者の声を聞いている。筆者が口を開くとすぐ、まるで毛むくじゃらのパラボラアンテナのように、大きな耳をこちらに向けるためだ。 ただ、他ならぬ飼い主に自分が話しかけられているということを認識しているのかどうかは、定かではなかった。実は、ネコが飼い主の声を聞き分け、さらに反応することを示した研究はほとんど存在しない。だが、10月25日付けで学術誌「Animal Cognition」に発表された研究は、おそらく認識していることを示唆

    ネコは飼い主の「声」と「ネコ語」をわかっている、研究
  • 残り6700羽、「アンデスの魂」コンドルを危機から救えるか 写真17点

    2022年4月、アルゼンチンのメンドーサにあるコルドン・デル・プラタ公園で、リハビリを終えて放鳥される若いコンドルの「トゥプン・カトゥ」。(PHOTOGRAPH BY SOFIA LOPEZ MAÑAN) エリザベス2世の秘蔵写真20点、ナショジオ写真資料室から 知られざるオランダの古道、豊かな自然育む「里山の道」を行く 写真12点

    残り6700羽、「アンデスの魂」コンドルを危機から救えるか 写真17点
  • 【動画】巨大クジラが300頭を超える「大宴会」、撮影に成功

    これまで撮影されたなかでは最大規模を誇る、300頭超のナガスクジラの群れが採餌する様子。撮影者が「昔の海戦で砲弾が炸裂しているよう」と言うシーンは1:02前後から。映像はディズニープラスで配信中のナショナル ジオグラフィックの新番組、「バーティーのハイテク・アドベンチャー」用に撮影された。(解説は英語です) ナガスクジラ(Balaenoptera physalus)は体長20メートル以上、体重はおよそ80トンにもなる、地球で2番目に大きな哺乳類だ。しかし20世紀中に南半球だけでも70万頭以上が主に鯨油目的で乱獲され、ほんの数十年前まで絶滅が危ぶまれていたため、大群で餌をべる光景はもはや過去のものと考えられていた。 ところが今回、科学者と映像制作者から明るいニュースがもたらされた。300頭強の大群が、かつての餌場である南極海で餌をべる様子が記録されたのだ。 クジラが海面から潮を噴き上げる

    【動画】巨大クジラが300頭を超える「大宴会」、撮影に成功
  • バイソンが草原に戻ると植物種が86%も増える、30年かけて究明

    カンザス州カントンのマックスウェル州立動物保護区に立つ野生のアメリカバイソン。カンザス州には、トールグラス・プレーリーという危機にひんする生態系も存在する。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 過去29年間、米国カンザス州東部に広がるトールグラス・プレーリー(丈の高い草が広がる草原)の同じ区画を年2回ずつ歩き、見つけうる限りの植物種を集計してきた科学者たちがいる。その目的は、アメリカバイソン(Bison bison)と家畜のウシが生態系に与える影響を、これらの草動物がいない同様の区画と比較して明らかにすることだった。 暑くて、根気のいる、ダニだらけの仕事だが、とても重要な仕事だ。かつてトールグラス・プレーリーは南部のテキサス州の大部分から、さらにカナダ南部にまで広がっていた。それが今やかつての4%しか残っていない。腰

    バイソンが草原に戻ると植物種が86%も増える、30年かけて究明
  • 第4回 米ロ双方が支援する未承認国家「ナゴルノ・カラバフ」の理由

    未承認国家に着目して、2022年時点のロシアによるウクライナ侵攻まで見通すための起点として、まず廣瀬さんが拠点にしたアゼルバイジャン共和国が抱える未承認国家「ナゴルノ・カラバフ共和国」がとのように成立したか見た。今回は、引き続いてその経緯を確認した上で、さらに先に進む。 かつて、日に入ってくるナゴルノ・カラバフ紛争にまつわる情報は、ほとんど欧米経由で、その場合、ほぼアルメニア側の主張が採用されていたと前回書いた。 その理由はというと、アルメニア側が、アゼルバイジャン側に対して、はるかに情報発信に長けていたからだという。その鍵となっているのが「アルメニア人ディアスポラ」だ。 「ディアスポラというのは、世界中に離散したユダヤ人のことをもともと指しますが、ユダヤ人以外でも、自国の外で暮らす人たちをそう呼ぶことがあります。アルメニア人ディアスポラもそうで、国にいるアルメニア人が300万人ほどな

    第4回 米ロ双方が支援する未承認国家「ナゴルノ・カラバフ」の理由
  • 重さ300キロの巨大エイが見つかる、淡水魚の世界記録を更新

    体重測定のために一時的に水から出された、重量約300キロの巨大エイ。地元の人たちと科学者が頻繁に水をかけながらすばやく計測を行った後、魚は川に戻された。(PHOTOGRAPH BY S. OUNBOUNDISANE, FISHBIO) カンボジア北部のメコン川に浮かぶコー・プレア島の漁師モウル・トゥンさんがその巨大エイを釣り上げた時、これまで見たことがないほど大きいことは確信した。しかし、世界最大の淡水魚として記録されるとまでは予想していなかった。 「これは危機的な状況にある巨大エイが、まだ存在していることの証拠です」と、米ネバダ大学リノ校の魚類学者で、ナショナル ジオグラフィックのエクスプローラーでもあるゼブ・ホーガン氏は言う。氏は約20年にわたって巨大淡水魚の記録を続けてきた。 ナショナル ジオグラフィック協会が支援するホーガン氏の巨大魚探索計画「メガフィッシュ・プロジェクト」は、20

    重さ300キロの巨大エイが見つかる、淡水魚の世界記録を更新
  • 世界初のプログラマー、19世紀の伯爵夫人エイダ・ラブレス

    1835年、20歳のエイダ・ラブレスの肖像画。母親譲りの数学的な厳密さと父親譲りの想像力を合わせもつ女性だった。(IAN DAGNALL COMPUTING/ALAMY) 1833年夏のとある月曜の夜、17歳のエイダ・バイロンは母アナベラとともに、英国の数学者チャールズ・バベッジの家を訪ねた。その12日前に上流社会の夜会でバベッジに会ったバイロン嬢は、彼が製作しているという機械の説明に心を奪われていた。 その機械は青銅と鋼鉄でできた手回し式の装置で、何層もの歯車と、ハンマー状の金属製のアームと、番号のついた数千個の円盤を使い、自動的に数式を解くことができた。バベッジが「階差機関(Difference Engine)」と呼ぶこの機械は未完成で、高さ80cmほどの小さな試作機しかできていなかったが、ガラガラと音を立てて回転し、難しい数式の答えをはじき出した。 バベッジは、階差機関が完成すれば、

    世界初のプログラマー、19世紀の伯爵夫人エイダ・ラブレス
  • 野生のマイルカがネズミイルカと驚きの異種間「会話」、初の観察

    英スコットランドの海で元気にジャンプするマイルカ。研究者たちは、ネズミイルカのような鳴音を発する単独生活の野生マイルカ「カイリー」を観察した。(PHOTOGRAPH BY SCOTLAND: THE BIG PICTURE, MINDEN PICTURES) 英スコットランド西岸にあるクライド湾という大きな入江には、数千頭のネズミイルカと、「カイリー」と名づけられた1頭のメスのマイルカが暮らしている。 少なくともこの14年間、カイリーが他のマイルカ(Delphinus delphis)と一緒にいる姿は目撃されていない。だが、決してひとりぼっちではない。よく晴れた日にクライド湾の遊歩道を歩いていると、カイリーがネズミイルカ(Phocoena phocoena)たちと一緒に泳ぐ様子を目にすることがある。ネズミイルカは小型のイルカで、カイリーの3分の2ほどの大きさだ。 このほど新たな研究により、

    野生のマイルカがネズミイルカと驚きの異種間「会話」、初の観察
  • 史上最も遠い星を観測、129億光年先、桁違いの「エアレンデル」

    ハッブル宇宙望遠鏡を使い、銀河団の重力を拡大鏡として利用することで、観測史上最も遠く、最も古い恒星を発見することができた。(PHOTOGRAPH BY NASA) ハッブル宇宙望遠鏡を使った観測から、はるか彼方の銀河の中に、これまでに観測された恒星の中で最も遠く、最も原始的であると思われる恒星が見つかった。 3月30日付けの学術誌「ネイチャー」にこの発見についての論文を発表したNASAのジェイン・リグビー氏は、「単独の恒星としては、過去の記録を大幅に塗り替える遠さです」と言う。「初期の宇宙に存在していた大質量星がどのようなものであったのかを研究する絶好の機会となるでしょう」 この恒星は、トールキンの作品の登場人物にもあしらわれた、「明けの明星」または「昇りくる光」を意味する古英語にちなんで「エアレンデル(Earendel)」と呼ばれている。エアレンデルは地球の129億光年先にあり、ビッグバ

    史上最も遠い星を観測、129億光年先、桁違いの「エアレンデル」
  • 33億円で落札のティラノサウルスの全身化石、ついに行方が判明

    アブダビ首長国が提供した「スタン」の写真。骨格は再び組み立てられ、堂々たる姿を取り戻した。化石はアブダビに建設中の新しい自然史博物館に収蔵されるという。(PHOTOGRAPH BY DEPARTMENT OF CULTURE AND TOURISM, ABU DHABI) 2020年10月6日、ティラノサウルス・レックスの全身骨格化石「スタン」が、化石としてはオークション史上最高額となる3180万ドル(当時の為替レートで約33億円)で落札されて以来、古生物学会は大きな謎に包まれていた。これほどの高額でスタンを落札した匿名の人物は誰なのか? その人物はスタンをどうするつもりなのか?(参考記事:「33億円で落札のティラノ全身化石、今後の研究に懸念も」) その答えがついに明らかになった。スタンは、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビに新設される、自然史博物館の目玉になるという。 今年初め、ナ

    33億円で落札のティラノサウルスの全身化石、ついに行方が判明
  • 最大の花「ラフレシア」の栽培に初めて成功した植物学者の物語

    ラフレシアは自生地の熱帯雨林以外で栽培するのが難しく、絶滅の危機に瀕している。(PHOTOGRAPH BY FRANS LANTING, NAT GEO IMAGE COLLECTION) ラフレシアは、世界で最も奇妙な花かもしれない。 その一生は、小さな種子がミツバカズラというブドウ科のつる植物に寄生することから始まる。数カ月から数年後(厳密な期間は誰も知らない)、ミツバカズラの樹皮からこぶのようなラフレシアの花芽が出てくると、ゴルフボールほどの大きさから、やがてキャベツのような大きさへと膨らんでいく。そしてついに、血のように赤く、腐った肉のような悪臭を放つ巨大な花を咲かせる。(参考記事:「【動画】驚き!花々のタイムラプス 5選」) だが、ラフレシアの未来は気がかりだ。ラフレシア属の植物は東南アジアの熱帯雨林にのみ自生し、約30種が知られている。ところがいくつかの種は、生息地の破壊や怪し

    最大の花「ラフレシア」の栽培に初めて成功した植物学者の物語
  • トンガ噴火は「桁外れに奇妙」、異常な巨大津波、少ない火山灰

    立ちのぼる噴煙の中、1分あたり5000~6000回という記録的な頻度で火山雷が発生した1月14日の様子。(PHOTOGRAPH BY TONGA GEOLOGICAL SERVICES, REUTERS) トンガの首都ヌクアロファの北約65キロメートルに位置する海底火山フンガトンガ・フンガハアパイは、もともとは山頂の一部だけを海面から覗かせていた細長い2つの小さな島で、フンガトンガ島とフンガハアパイ島と呼ばれていた。2014年の噴火で第3の島ができると、やがて、3つの島がつながって1つになった。2021年12月の噴火では、噴出した火山岩と火山灰によって新たな土地が生まれ、島は徐々に大きくなっていった。 そして2022年1月15日の大噴火となった。衛星写真で見ると、巨大火山はほぼ完全に海中に没し、見えているのは2つの小さな岩礁だけになった。しかし、数週間後か数年後には、火山は再び隆起するはず

    トンガ噴火は「桁外れに奇妙」、異常な巨大津波、少ない火山灰
  • 絶滅危惧のサラマンダーを救えるか、メキシコ文化を象徴する生物

    2021年4月、水槽内を泳ぐ雌のメキシコサラマンダー。(Photograph by Luis Antonio Rojas) メキシコに、奇妙な両生類のラベルが貼られた地ビールがある。描かれているのは羽のようなエラを持つメキシコサラマンダー(アホロートル)、日ではウーパールーパーの名でかつて人気を博した絶滅危惧種だ。 首都メキシコシティーにある地ビール醸造所モンストロ・デ・アグアは、自社のビールすべてにメキシコサラマンダーのラベルを貼っている。この生物の危機をメキシコの人々にもっと知ってもらうためだと、創業者のマティアス・ベラ=クルス・ドゥトレニット氏は言う。「わが社がいい製品を作れば、メキシコサラマンダーの保護をより効果的に訴えることができます」 2019年12月、メキシコシティーのソチミルコにある運河に設置されたチナンパ(作物を育てるための人工の浮島)のそばで船を漕ぐ農夫。(Photo

    絶滅危惧のサラマンダーを救えるか、メキシコ文化を象徴する生物