中国の航空母艦がいよいよ公式に登場する見通しが強くなった。旧ソ連のウクライナから買った空母「ワリヤーグ」である。 長い期間、大連港で改修に改修を重ね、その作業がついに終わり、この夏にも中国海軍の主要艦艇として配備に就くことが確実だというのだ。そういう趣旨の情報が各方面から流れ出した。米軍当局もその展望を明確にしている。 この中国初の航空母艦の登場は、日本や米国の安全保障にとって何を意味するのだろうか。控えめに見ても、排水量6万7000トン、全長305メートルという巨大な中国空母の配備は、長年西太平洋で制海権を握ってきた米国海軍への正面からの挑戦として映る。 中国側はこのワリヤーグを「施琅」と名づけた。清朝時代に台湾を制圧した水軍の将の名前である。この命名自体、台湾の安全保障に責任を持つ姿勢を取る米国との対決姿勢を思わせる。 同時に、その米軍の抑止力に国家の安全を委ねてきた日本に対しても、中
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