数学の分野において単調収束定理(たんちょうしゅうそくていり、英: monotone convergence theorem)と呼ばれる定理はいくつか存在する。ここでは代表的な例を紹介する。 単調実数列の収束[編集] 定理[編集] が単調実数列(すなわち an ≤ an+1 が成立する)であるとき、この数列が有限な極限を持つための必要十分条件は、それが有界数列であることである[1]。 証明[編集] 増加数列 が上に有界であるなら、それは収束し、その極限は であることを証明する。 が空でないことと仮定により、それは上に有界であるため、実数の最小上界性(英語版)から、 は存在し、有限である。今、すべての に対して であるような が存在することが分かる。実際、そうでないならば、 は の上界となるが、これは が であることに反する。このとき、 は増加であるため、 が成り立つことから、定義により、 の