大手ITベンダーの間で、銀行顧客の争奪戦が激化している。本誌の独自取材によって、水面下で進んでいた3件の商談結果が判明した。競合他社の顧客奪取に成功したのは日本ユニシス、NEC、NTTデータだ(表)。3社の提案に共通するのは、新技術を積極的に採用するなどしてコスト競争力を高めている点だ。 日本ユニシスは北國銀行から次期営業店システムを受注した。売り込んだのは同社製営業店システム「BANK_FIT-NE」だ。日本ユニシスは北國銀から既に勘定系システム「BankVision」を受注している。北國銀の現行システムは、営業店と勘定系共に日本IBM製。日本ユニシスはダブルでのリプレースに成功した格好だ。 営業店システムの受注額は推定で15億円程度だ。競合製品のほぼ半額である。BANK_FIT-NEは汎用PCを基に構築しており、大幅な価格下落が可能になった。 保守性の高さもポイントだった。BANK_F