昭和天皇の写真をモチーフとして使った自画像作品シリーズ「遠近を抱えて」を発表後、日本の検閲・タブーによって、収蔵した美術館が作品を売却・図録470冊が焼却され、それを不服として裁判を起こした。一審、二審をへて、2000年12月最高裁で棄却とされ、全面敗訴。そんな、日本の言論界・美術界に大きな波紋を起こした作家、大浦信行が今夏、『アトミックサンシャインの中へ 日本国平和憲法第九条下における戦後美術』と題された展覧会に参加する。開催直前に、普段暮らしていると意識もしない「天皇」がなぜ自画像に登場したのか、を伺った。 天皇って、ほんとに空気のように存在しているだけのもの ―大浦さんの昭和天皇をモチーフとした作品は、大きな波紋を呼びました。非公開処分、図録焼却を受けて県民や美術関係者が裁判を起こしたわけですが、どれくらい続いたんですか? 大浦:6年くらいですかね。最高裁は棄却でした。ああいう類いの
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