航空機2機の残骸(ざんがい)が滑走路わきにへばりつくように横たわっている。空港近くに広がる基地のゲートからは、熱風の中をブルーの国連旗と真っ赤な中国の国旗が翻っているのが見えた。 アフリカ最大の国土を持つスーダンの南部ワウに、国連スーダン派遣団(UNMIS)の駐屯地がある。 約200万人が死亡したという内戦が2005年に終結したこの国の南部地域に、国際部隊の約1万人が駐留し、平和維持活動(PKO)に当たっている。 ワウにはケニア、インドやパキスタンの部隊も派遣されているのに、五星紅旗だけが国連旗とともに、はためいているのはなぜか。 「UNMIS CLINIC」。2本の旗の手前にそう記された看板が立てられていた。コンテナを利用した治療施設が背後に並ぶ。中国が基地内の診療所を担当していたのである。 「中国維和医療隊」の施設の入り口にぶら下がる温度計は35度を超えている。クリスマス明けの午後4時
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く