銚子電気鉄道(千葉県銚子市)は1日、東日本大震災以降の経営難から、自主再建を断念、地元の銚子市や県などに支援を要請していると発表した。今後、同市出身の企業家らが設立した財団法人などから資金援助を得たり、運行と線路などの施設管理の主体を分ける「上下分離」を実施したりして、経営刷新を進める。 【写真で見る】一両編成のかわいい「銚子電鉄」 銚子電鉄は創立90年。銚子−外川間6.4キロを1〜2両編成の電車が1日33往復し、名産の「ぬれ煎餅(せんべい)」の生産・販売などで近年の経営難を乗り越えてきた。 しかし震災後、風評被害による観光客減少などで11年度の乗客は約48万人と前年度比23%減。13年3月期の経常損失は数千万円規模の見通しで、車両や電機設備の交換資金も不足する状況という。 こうした経営危機から昨年末、「自主再建路線」を進めてきた小川文雄氏が社長を退任。かわりに就任した税理士出身の