「社員は家族」を標榜する会社は少なからずあるが、私はその発言を、常々不思議に思っていた。 はっきり言えば「いや、社員と家族はぜんぜん違うだろ」と、ずっと思っていた。 法的にも、制度的にも、実際にも。 社員は雇用を通じて「契約」を行っている相手だ。 血縁などの実際的な関係ではなく、その関係性は法人などの概念と同じく、約束事の世界の中に存在する。 さらに、そもそも「家族」は夫婦以外の関係はすべて、強制的だ。 人は親を選べず、子も選べない。 ある日そこに存在し、その関係は本人の意志によらず、存在する。それが「家族」である。 また、「家族」は自由に辞めたりすることもできない。 経営者が「業績不振で」などと言って辞めさせることもできなければ、社員が「新しい家族に移りたい」と、辞めることもできない。 究極の強制的な運命共同体、それが「家族」の本質である。 だから、私は「社員は家族」なんて言っている経営
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