※この記事は、著者と毎日新聞社の許諾を得て転載したものです。 毎日新聞社に無断で複製、翻案、送信、頒布するなど毎日新聞社の著作権を侵害する一切の行為は禁止されています。 この「時代の風」の、これが私がお引き受けする最後の原稿になるので、フジモリ前ペルー大統領が、大統領を辞任して、一私人となられた前後の数日の記録をご報告する。 私が働いている日本財団は、ペルーとの間で長年にわたって、事業をしてきた。詳しい経緯はインターネットのホームページに詳細に入っているから、興味のある方はごらんいただきたいと願っている。私が会長に着任してからの主なものは、50校の小学校建設と家族計画のための保健所の整備であった。 私はどこであれ、お金を出したところは、必ず調査するということを財団の方針にしてきたので、私自身今までに2度、ペルーを訪れた。学校の多くは恐ろしく山奥に建てられていた。村一番の立派な建物が、学校と