運営難が続く雑誌専門の図書館「大宅壮一文庫」(東京都世田谷区)は30日、今後の安定的な運営基盤をつくるための支援組織「パトロネージュ」を発足したと発表した。代表はタレントのデヴィ・スカルノさん。8月1日から寄付を募り、老朽化した施設の大規模改修に向けて年間2千万円以上の会費収入を目指すという。 同文庫は、評論家・大宅壮一(1900~70)のコレクションを元に、71年に開館し、来年開館50年目を迎える。現在、約1万2600誌約80万冊を収蔵する。マスコミ関係者の利用が多く、約20年前には年間3万人近い入館者がいたが、ネットの普及に伴い減少。2017年に運営資金を募るクラウドファンディングを実施して8年続いた赤字を脱したが、昨年度の入館者は1万人強で財政は依然厳しいという。 デヴィ夫人は、大宅と月刊誌で対談するなどの親交があった縁で、同文庫の依頼で支援の代表に就任したという。 会費は個人会員が