仕事の専門分野でなくても、一流のビジネスマンになるために学んでおきたいことがある。 各界の第一人者たちが長く読み継がれる入門書を厳選してくれた。 生物学者 福岡伸一氏●1959年、東京都生まれ。京都大卒。米ハーバード大研究員などを経て青山学院大教授。サントリー学芸賞受賞の『生物と無生物のあいだ』『動的平衡』ほか著書多数。 科学研究の現在は確かに細分化され、特殊化され、専門化されすぎているけれど、その背景にある探求の動因はシンプルで大きな問いかけである。だから文科系、理科系という分類にこだわらず、このシンプルで大きな問いと、その答え=大きな絵(ビッグピクチャー)をかいま見せてくれるような本が科学の良書といえる。 科学の問いは、その源をたどれば少年の問いに帰着する。自分は何者か。どこから来て、どこへ行こうとしているのか。自分はなぜ自分なのか。自分を包むこの世界の成り立ちはいったいどうなっている