前副大統領のアルゴア氏が行った演説、記憶に残っている人も多いでしょう。 「北極圏の氷は崩れ始めている。今からたった7年後の夏には完全に消滅する可能性だってあるほど事態は深刻だ」 これは同氏が気候変動に対する啓蒙活動に対してノーベル平和賞を受賞した2007年に行ったコメントです。 しかし彼の警告から7年後の今、氷帽(陸地を覆う氷河の塊)は消えるどころか2年連続で厚みを増しており2012年から比べて43-63%程度復活してきていることが判明しました。 分かりやすく表現を変えると、氷に覆われている部分が2年前と比べてアメリカ最大の州であるアラスカ州ほど広がっているようです。 北極圏の氷の状態を調べるもっとも一般的な道具は、アメリカ国立雪氷データセンターが毎日発行しているサテライト映像。 これによると、長期的にはまだ氷は減少傾向にありますが、8月25日時点で北極圏の氷層がカバーしている範囲は562