ソフトバンクと神奈川県横浜市に拠点を置くLQUOM(ルクオム)は9月21日、量子インターネットの実現に向けた実証実験を共同で実施すると発表した。東京都心部に敷設された約16kmの光ファイバーを用い、量子通信のキー技術である「量子もつれ」の安定性などを確かめる。 量子通信とは、量子力学における「量子もつれ」(エンタングルメント)など、量子力学特有の現象を利用して情報を伝送する技術だ。量子もつれとは、2つのペアになった粒子の状態が、片方の状態に依存するように結びつく現象を指す。片方の状態が決定すると、もう片方の状態も即座に決定される。 この量子通信を利用した量子インターネットの実現には、量子もつれ状態の光子(量子もつれ光)を生み出す技術と、量子もつれ光を光ファイバーで伝送する技術、そして量子もつれ光を中継する技術が必要となる。しかし、量子もつれ状態は非常に特殊で不安定なため、長距離の伝送が難し
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