『フランス人の私が日本のアニメで育ったらこうなった。』(エルザ・ブランツ:著、鵜野孝紀:解説/DU BOOKS) フランス人の女性が日本のアニメで育ったらどうなるか? 答えは「立派なマンガ家になった」。 そう書くと、ありふれていると思うかもしれない。しかしフランスのコミックは「バンド・デシネ」と呼ばれるものが一般的で、アメコミや現代アートに雰囲気が近く、マンガとは微妙に違う。『フランス人の私が日本のアニメで育ったらこうなった。』(エルザ・ブランツ:著、鵜野孝紀:解説/DU BOOKS)の著者のエルザさんが夢中になったのはまさに、日本が生んだマンガの方だ。 エルザさんがマンガに出会ったきっかけは、1970年代の終わり頃から、フランスで日本のアニメの放映が始まったことだった。1978年に『UFOロボ・グレンダイザー』が放送されるや否や、それまでは幼児向けがメインだったアニメに、多くの若者が釘付