加計学園が先週末に、愛媛県文書に記載されていた理事長と首相との面会を「実際になかった」としたことで、事態はますます複雑怪奇になってきた。 仮に野党や朝日新聞が追及するように、首相が学園の獣医学部設置構想を「2017年1月に初めて聞いた」とする話と整合性を合わせるために“火中の栗を拾った”のだとしよう。それはたしかに首相を守りやすくなるが、郷原信郎氏も指摘するように、特区申請・補助金交付の前提とする事実に虚偽が織り交ぜられたことを追及されるのは必至なわけだから、学園の社会的信用を失いかねず、リスクは大きすぎる。 もちろん、学園側が県や今治市に話を“盛った”ことが真実であるならば、当然、これまで違法性がなかったとされる特区申請・補助金交付に至るプロセスを再検証する必要はあるというのが、普通の感覚だろう。 政権が対応を矮小化させる限り、問題を長期化させる それで週が明けて政府や自治体側がどのよう