・アメリカン・デモクラシーの逆説 民主主義の共和国であると同時に世界に君臨する帝国、アメリカの抱える矛盾。 「もともと共和国は、啓蒙主義思想に基づく自治精神を基盤とするとともに、啓蒙主義の持つ普遍性・普遍化への意思を内包している。かたや、古典的帝国の特徴は「完結した一つの世界」として自らの統治を提示する態度にある。それゆえ、帝国の内部では民族・宗教・言語的な多様性について比較的寛容なのに対し、帝国の外部については、その存在を積極的に認めることはなく、しばしば制服や略奪の対象にすらなった。共和制と帝政では政体の主体がまったく異なることは自明だが、実は、動作原理そのものは類似している。」 ゲーテッド・コミュニティ、メガチャーチ、ストリート・ギャング、カラーライン、恐怖の文化、オーディット文化、...。自由市場と民主主義、多文化主義、個人主義が行きつくところにある歪みを著者は取り上げていく。日本