俺はあんまり『あの花』好きじゃない ラストシーンが期待通りのものじゃなかったっていうのが大きいね。期待外れと言うか、それまでの文脈にそぐわないラストというか しかしそれでも俺は『あの花』に対してある種の好意を抱いてもいる というのも、『あの花』という作品がある特定の人々を傷つけるようなシロモノであるからだ。 「傷つける」ということは一体どういうことなのか? ということはこの場では一旦後述に回すとして、まず、『ある特定の人々』が一体何を指すのか、について言及することにする。 『ある特定の人々』。それは誰か? スタッフだ 特に、中心的なスタッフであればあるほど、あの作品によって多かれ少なかれダメージを受けているに違いないと私は思っている 何故なら、あの作品がいわゆる商業用ジュブナイル作品であるのが一つ。そして、もう一つはあの作品が失敗作だからだ あの作品は商品であると同時に、ある種の内的な息遣