素晴らしい出来だった。 最終話は、大したことは何も起こらない。ただ静かに、ゆっくりと、それぞれの新しい始まりを描いていく。 急いで書いたので、後で加筆するかもしれない。 衣替え アバンが始まると、エスタブリッシング・ショットの次に、眉間にしわを寄せた眠気眼のあきらが映し出される。母親に冬服を出しておいたわよと言われ、掛けられているセーラー服を見るあきら。「衣替え」かと呟き、また眠りにつく。ここでは「衣替え」によって、作中の時間経過が伝えられるのと同時に、新たな時間が動き出したことが提示される。今まで身に着けていた服装が変わる「衣替え」は、変化の象徴に思える。前回、杉本に別れを告げたふみ。ふみと杉本の時間は終わり、あきらとふみの新しい時間が動き出す。 今話は最終回なのだが、新しい始まりでもあるのだ。 図書館 文芸部であるふみは、図書館の本の入れ替えを手伝うことになる。図書館で本の入れ替え作業