もの作りのあり方を大きく変えるとされる「3D(3次元)プリンター」で、日本独自の次世代機を官民共同で開発する試みが始まる。 米国企業がシェア(市場占有率)を独占している中で、日本の技術を結集した世界最高水準の「日の丸3Dプリンター」で巻き返しを図る。 ◆均質の粉に 経済産業省は2014年度にも大手重工メーカーや大学などと共同で新たな研究開発チームを発足させる。金属の立体物を複製できるプリンターの開発が目的だ。金属を均質の粉にする日本企業が得意とする技術を生かす。 現在、世界で普及しているプリンターは樹脂を使うタイプが主流だ。スマートフォン(高機能携帯電話)のケースなどが作られている。ただ、高い強度が求められる製品では、形やデザインを実物同様に見せる試作品に限られる。次世代プリンターではエンジンや航空機の部品なども「複製」できる。政府は6月に打ち出した成長戦略でも3Dプリンターの研究開発推進