利用者が専用の端末を使うと、予約した本がある棚を光で知らせるシステム=31日午後、東京都府中市の市立中央図書館、福留庸友撮影 全国の公立図書館の6館に1館が業務を民間企業を中心に外部に委託し、その割合は今後も増える見通しだ。財政難に苦しむ自治体が運営費削減を狙っているためだが、およそ本とは縁の無さそうな異業種からも参入が相次ぎ、異色のサービスも次々に登場している。 東京都府中市に07年12月に開館した市立中央図書館では、約85万冊の全蔵書にICタグが付けられ、一部の本棚には読み取りアンテナがある。利用者が専用端末を使って瞬時に本の場所を探せ、予約した本の棚のライトが光る仕掛けも。車に乗ったまま館外からも返却ができる。 前身の旧館に比べて年間貸出冊数は1.7倍に増加。11カ月間で、来館者が100万人を突破した。 IT(情報技術)を駆使しようというアイデアは、設計から加わった図書館流通