台湾で6日に始まった春節(旧正月)の連休を地震が襲った。台南市では高層マンションが横倒しになり、夜に入っても明かりのもとで懸命の救助活動が続いた。倒壊の原因は、欠陥工事だったのではないか。そんな疑いが早くも浮上している。 鉄筋やコンクリートがむき出しになり、がれきの山ができている。倒壊した16階建てのマンションでは6日午後4時ごろ、生存者を救おうと作業が続いていた。 「中には人が閉じ込められたまま。生きているんだ」。砂ぼこりが舞う中、マスクをした消防隊員が苦しげに説明した。室内にあった家具や曲がったパイプの一部などが窓から飛び出し、倒壊のすさまじさを物語る。 観光ガイドの史家欣さん(23)は地震発生時に偶然、マンションの脇の路上にいた。「地震は最初は上下に大きく揺れ、その後左右の揺れに変わった。揺れ始めて10秒もたたないうちにマンションが倒れた。最初はゆっくり傾き、建物のバランスが崩れると