実家の近所で秋祭りをしていた。子供の頃は、秋祭りと言うと朝からそわそわしていて、お小遣いをもらって神社の境内の屋台で買い食いをして、町内会の子供神輿を担いだものである。 東京出身だと子供の頃にはもう空き地や原っぱというのがほとんどなくてアスファルトの道端でキャッチボールをしたり公園で三角ベースの野球をするくらいしかなかった。それでも「三丁目の夕日」のころは、わたしの実家の物干し台*1からは富士山が見えたし、近所のお寺に勝手に入って探検もしたりした。小学校にあがるころには地平線の向こうにはいくつもビルが建ってしまって、さすがに実家から富士山は見えなくなった。近所に大きなマンションが建ってそこの屋上からそれでも夕日に落ちる富士山が冬場にはくっきり見えることもあった。東京のスモッグがひどくなる頃だから*2天気がいいだけでは富士山が見えるとは限らなかった。 近所の米屋の息子、居酒屋の息子、旅館の息