研究者の卵である。まだ孵化していない博士課程の1年生だ。博士課程を取得するとはどのようなことか実践的な経験はない(だから学生をやっているわけだ)。 本書はそのとり方についての指南書だ。単なるノウハウ集ではない。体系だったガイドブックだ。博士号取得の根源的な意義から、博士課程の学生になるということを説いている。 自分も昨年6月ごろに博士課程を取得するということについて深い知識もないまま(よくないパターンである)、ふと思い立ち大学院入試の説明を聞き、願書を出し、試験を受け(筆記テストと口頭試験)、今に至っている。 その間、何度か指導教員とお話をして、博士課程の学生としての心得を伺い、徐々に研究とはどのようなプロセスなのかというイメージを固めている。 博士号を取得するというプロジェクトはおそらく自分が思っているよりも多くの困難があり予測もつかないような壁にぶつかると思う。そのくらいの想像力はさす